多枝原平は安政の飛越地震で大鳶山、小鳶山が崩れ落ちてできた大地で、崩積土が広く厚く堆積しています。目の前には小鳶崩れ跡の岩壁が黒々とした岩肌をみせ、ギザギザしたスカイラインは、岩のもろさと険しさを表しています。小鳶崩れの左手に見える赤く禿げたところが大鳶崩れです。これら崩落壁から裾をひいて多枝原平までつづく巨大な放物面状の地形が鳶崩れの規模の大きさを物語っています。
 鳶崩れ一帯は今も崩壊を続けており、その土砂は土石流となってしばしば多枝原平を襲っています。昭和39年の土石流では直径10mを越す巨石がいくつも流下しています。
 多枝原平一帯には大規模な砂防施設が連なっています。上部からの土石流を防ぐための大規模な導流堤や、不安定な土砂を侵食から護るための砂防ダム群が、多枝原平や泥谷に階段状に多数施工されています。
 

 
●鳶山崩壊地
 

 
●多枝原平の砂防施設
 

 
●オオバヤナギ林
 
●水谷平 ●白岩砂防ダム ●六九谷 ●多枝原平 ●立山温泉 ●泥鰌池