2000/6/2 vol.6a

ケナシヤブデマリ 

Viburnum plicatum var glabrum Koidz.
 スイカズラ科 ガマズミ属

  北陸から東北地方の日本海側の谷筋や湿った林内に生える落葉低木。
  枝は灰褐色で、高さ3mほどになり、葉は1.5〜2.5cmの柄があり、長さ
15cmにもなります。毛はほとんどありません。  花序の中心に直径5〜
6mmの正常な花があり、その周りに大きな装飾花(雄しべや雌しべがない)
があり、直径3〜4cm、不揃いに裂け、1つが小さくなっており、正 常な花
より早く開きます。これが、まるで花の蜜をすうモンシロチョウのように見え
るから不思議です。(胡蝶樹と呼ばれる)受粉のために昆虫を誘う戦略な
のでしょうか?正常な花は花冠が5つに深く裂け反り返り、5本の雄しべは
花冠より長く、淡黄色の葯があります。柱頭の先は3つに分かれています。
  果実ははじめ赤く,後に黒く熟します。花がきれいなわりにはあまり庭木
として利用されていないのは、香りがあまりよくないことと、花の期間が短い
からでしょうか。
   栽培種にオオデマリが知られています(花はすべて装飾花)。


   

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