2000/5/25 vol.4a

ホウチャクソウ 
Disporum sessile Don 
ユリ科 チゴユリ属

  林中や藪の暗いところに普通にはえていて、道 路沿いや、登山道
のふちにひっそりと集団を作っ ています。
 宝鐸(五重塔や寺院などの軒先にぶ ら下がっている飾り)に似てい
るためこの名が付けら れています。
  芽が出だしたころは山菜のナルコユリやアマドコロ、 ユキザサと間
違える人がいます。臭くて食べられませ ん(有毒)が、茎が枝分かれ
しているので見わけられ ます。
  根茎はく、茎の基部から送出枝を出しその先端 や途中から根を持
った芽を付けて増えます。高さ 30〜60cmになり、上方はやや斜上
して少数の 枝をつけます。
  葉は長だ円形で、長さ5〜15cm、幅1.5〜4cm、 3〜5脈が目立ち
ます。花は枝頂に1〜3個つき、 たれ下がり、長さ約3cmで、白色、
先端は緑色を 帯び、あまり大きく開かないため目立ちませんが、 
ひとつ見つけた後周りをよく見ると、あちこちに 咲いていたりします。
果実は球形の液果で黒く熟します。
  ホウチャクソウには2倍体(2n=16)と3倍体(3n=24)のものがあり、
 雌しべが花冠より長いものが2倍体、短いものが3倍体です。3倍体
は大きな個体にしか花をつけず、やや暗い環境で生育しています。
             (写真は3倍体)

  

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