ホットな情報コーナー
2011/7/23(土)〜9/25(日)
 2011年度企画展「山岳の脅威 −土石流・雪崩・厳しい気象・火山−」

 立山などの山岳に潜む様々な危険のうち、土石流、雪崩、厳しい気象、火山に焦点をあて、その実態やメカニズム、もたらされる災害について詳しく紹介しました。これらの自然現象は稀にしか発生しないため、その理解はたいへん困難です。そこで、大規模な実験を取り入れた体験型展示を実施しました。ピンポン球雪崩実験、砂山実験、降雨実験です。ピンポン球雪崩実験は、3階吹き抜けのエントランスホールに長さ11mの斜面を作り、ピンポン球1万個を流した疑似雪崩を体験するもので、雪崩先端の速度は20m/秒に達し、衝撃力もかなり大きくなります。その迫力に体験者からは大歓声と驚きの声が上がり大好評でした。ピンポン球雪崩は期間中毎日実施し、のべ160回、2500名の方に体験していただくことができました。(資料提供:納口恭明氏(防災科技研)、西村浩一氏(名古屋大))また、降雨体験装置(提供 国土交通省北陸技術事務所)では、日本最大の時間雨量187mmを実際に傘をさして体験し、視界が霞み声も聞こえなくなる程のすさまじい雨に驚きの声が多く聞かれました。砂山実験では、1m程に盛り上げた砂山にシャワーで水を流すことで、水による侵食で山の地形ができる様子、土石流で扇状地ができる様子等を再現しました。さらに、立山稜線での夏でも厳しい気象状況、ハワイや浅間山、立山地獄谷等での火山活動と火山災害の様子を展示しました。東大地震研提供の火砕流で原型の無くなった観測機器も展示されて災害の恐ろしさが実感できました。期間中の観覧者は14060名に達しました。