ホットな情報コーナー
2008/03/20(木)
 講演会     「山の危険と危機管理−豪雪の山での遭難救助」
 トークイベント 「山の自然災害を考える 危機管理は・・・」
 日本有数の山岳地帯である北アルプス剱・立山連峰。多くの人をとりこにする山々は時として巨大な魔物と化し、登山者を飲み込ます。富山県警察山岳警備隊は、このような山での遭難事故の救出活動を行っています。昭和34年に発足した山岳救助隊の後を継いで、昭和40年に発足しています。結成から40年以上の月日が流れました。山岳警備隊の生みの親は芦峅寺の山岳ガイドで、彼らに山での技術や精神をたたきこまれました。芦峅ガイドの精神を受け継ぎ、多くの現場を経験しながら隊員1人ひとりが命の尊さを学んできました。特に、ヒマラヤ以上に厳しいといわれる豪雪の剱岳では、毎年のように遭難事故が発生しています。
 本講演では、椙田正県警山岳警備隊長が「山の危険と危機管理−豪雪の山での遭難救助」と題し、県警に採用の翌年、1967年に山岳警備隊員となって以来、42年間にわたり山岳警備、遭難救助に携わってきた様子、まさに山岳救助一筋の人生を語っていただきました。
 引き続き、伊藤名誉館長との対談を行い、厳しい雪山での遭難救助の様子、雪山の素晴らしさと背中合わせに潜む雪の恐ろしさなどを通じて自然災害と危機管理について考えました。
 「一緒に命を懸けて働いた仲間を持てたことが大きな喜び」とのことばに会場の観覧者は深く共鳴し、感謝の念を抱いたようでした。