2002/11/26
立山からのたより     −早い冬の訪れ−
 

 11月4日に富山市(富山地方気象台)で、観測史上最も早い初雪が観測されました。標高約500mの博物館では、雪の訪れはさらに早く、10月29日(?)に約10cmの初冠雪があり、その後も冬型の気圧配置の出現で11月4〜6、9日などに積雪がみられました。紅葉と雪の訪れが同時となる特異な冬の訪れでした。昨年の初冠雪は12月4日だったので、1ケ月以上も早い記録です。
 最近1ケ月の立山からの雪のたよりをお届けします。
紅葉と新雪が同時に 10/29
例年より1ケ月以上早い新雪の訪れ。紅葉と新雪が同居する珍しい風景。
雪化粧した立山山麓スキー場 11/6
立山大橋からの雪景色。スキー場もすっかり白くなりました。  
常願寺川の源流は? 11/6
あまり知られていませんが、北ノ俣岳(2662m)です。富山市内から眺めると、薬師岳の南にこっそりとたおやかな姿を覗かせています。
純白の立山連峰 11/6
久々に姿を見せた立山はすでに真冬の装い。人を寄せつけない厳しい季節が来春まで続きます。左より大日岳、富士ノ折立、大汝山、雄山、浄土山、竜王岳。
 
  室堂平は真冬 11/7  (撮影:舘さん)
標高2450mの室堂平はすでに真冬の装い。今年の立山の初冠雪は10月16日で平年(10月9日)より遅めでしたが、10月下旬から11月上旬の寒気ですでに2m以上積雪に。このまま来夏まで雪の世界が続きます。
新雪の立山カルデラ 11/7
雪化粧した鳶崩れ。立山カルデラは、準備の間もなく突然、厳しい冬の姿に様変わり。
季節はずれの黄砂飛来(富山市内より)11/12   空が白く霞み車の屋根やガラスが汚れました。黄砂の影響です。富山県で11月に黄砂が観測されたのは初めて。発達した低気圧に伴う寒冷前線により遠く中国大陸から飛来しました。立山に降り積もった黄砂は、雪の壁に層を作り日付のよい目安となります。 鳶崩れよりの日の出 11/17
久々の快晴。ちょうど立山カルデラ鳶崩れより日が昇りました。

(左より鷲岳、鳶山、越中沢岳、鍬崎山)

剱岳と放射霧 11/17
昨晩からの晴天で地面の熱が奪われ、すぐ上の大気が冷やされて霧が立ちこめています。放射冷却現象です。
立山カルデラ鳶崩れ  11/17
富山市から望む夕暮れの鳶崩れ。この日は驚くほど間近に見えました。ここで起きた災害が富山市に大被害を及ぼしたのもうなずけます。  
薬師岳遠望 11/17
富山市内より見る雪をいただいた薬師岳は、実に大きく立派です。山麓の有峰ではすでに積雪が1mを超え、林道も通行止めとなりました。
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